これまでの展覧会の紹介

素描礼讃 岸田劉生と木村荘八
In Praise of Sketches and Drawings: The Art of Ryusei Kishida and Shohachi Kimura

2019/09/13(金)〜2019/11/04(月・祝) 終了しました
開館時間 : 10:00〜19:00 入館は閉館の30分前まで
休館日 : 月曜日 ※ただし、祝日の場合は開館し翌火曜日休館
左:岸田劉生「麗子之像」1918年 笠間日動美術館蔵
右:木村荘八「送り火」制作年不明 うらわ美術館蔵

展示内容

素描を美術の骨子と評した岸田劉生(1891-1929)と、挿絵即ち素描かつ本格的絵画と説いた木村荘八(1893-1958)。習作や下絵として紹介されることの多い素描ですが、彼らの素描には独特の存在感と深い味わいがあり、完成作や彩色画では見ることのできない清新な魅力に満ちています。また、素描にはメモ等の書き込みが残されたものもあり、そこからは作家の思考や人柄も垣間見え、いっそう惹きつけられることでしょう。

岸田劉生は大正期を代表する洋画家であり、神秘的な写実画や愛娘、麗子を描いた作品で知られますが、昭和4年に38歳の若さで亡くなりました。早すぎた晩年には、墨画、日本画にもその才を発揮しています。一方の木村荘八は、劉生と活動をともにした時期を経て、昭和期には洒脱な挿絵で独自の地位を築くことになります。

印象派の影響を受けた白馬会の画塾で出会った二人は、いち早くポスト印象派へ関心を向けると、情熱的な色彩による油彩画を描きましたが、後に素描の重要性を深く認識し、数々の秀作を世に出しました。また、異なる家庭環境ではあるものの、互いに著名な父を持ち、銀座、日本橋両国という商業の中心地で生まれ育った東京人でもあり、江戸文化の理解者でもありました。

本展では、笠間日動美術館、うらわ美術館、小杉放菴記念日光美術館が所蔵する二人の素描、挿絵等を中心とした約200点の作品で、その魅力と二人の画家の交流を紹介します。また、その多くの作品の舞台となった銀座・築地近辺の変容を二人の文章とともに回顧します。


「素描礼讃 岸田劉生と木村荘八」ギャラリートーク(計2回・申込不要)

当館館長が、会場内を巡りながら展示作品についてお話しします。

日時:2019年10月5日(土)、10月6日(日)  午後3時より約30分

詳細はこちらの「イベント」ページからご覧いただけます。

展覧会データ

特別展
素描礼讃 岸田劉生と木村荘八

会期

2019/09/13(金)〜2019/11/04(月・祝)

開館時間

10:00〜19:00
入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日
ただし、祝日の場合は開館し翌火曜日休館

会場

八王子市夢美術館

観覧料

一般:700円
学生(小学生以上)・65歳以上:350円
15名以上は団体割引料金(2割引)
未就学児無料 土曜日は小・中学生無料

主催

協力

うらわ美術館 小杉放菴記念日光美術館

企画協力

公益財団法人日動美術財団

プロフィール

岸田 劉生(きしだ りゅうせい)

1891年
東京市京橋区銀座(現・中央区銀座)に生まれる
1908年
葵橋洋画研究所で学ぶ
1911年
武者小路実篤、木村荘八に出会う
1912年
初個展。ヒュウザン会結成
1915年
草土社結成
1917年
鵠沼へ転居。二科展出品、二科賞受賞
1922年
春陽会に参加
1923年
京都へ転居
1924年
春陽会退会
1926年
鎌倉へ転居
1929年
38歳で急逝

木村 荘八(きむら しょうはち)

1893年
東京市日本橋区吉川町(現・中央区東日本橋)に生まれる
1911年頃
葵橋洋画研究所で学ぶ
1911年
萬鉄五郎、岸田劉生に出会う
1912年
雑誌『現代の美術』の編集に携わる。
ヒュウザン会結成
1915年
草土社結成
1923年
春陽会に参加
1938年
永井荷風著『濹東奇譚』の挿絵を手がける
1955年
『東京繁昌記』連載
1958年
65歳で死去。『東京繁昌記』刊行
1959年
『東京繁昌記』の文章と絵に対し日本芸術院恩賜賞受賞

八王子市夢美術館 〒192-0071
東京都八王子市八日町8-1ビュータワー八王子2F
TEL 042-621-6777  FAX 042-621-6776
開館時間 10:00〜19:00(入館は18:30まで)

※開館時間は変更になることがあります。

休館日 月曜日(ただし祝休日の場合は開館し、翌火曜日が休館)
および年末・年始(12/29〜1/3)、展示替期間。

※休館日は変更になることがあります。